1995年に就航した藤菱丸の後継船として静岡市清水区にあるカナサシ重工殿で建造していた溶融硫黄運搬船『藤菱丸』が、2021年1月21日に竣工し就航いたしました。
先代の藤菱丸は1995年の就航以来26年間、幸いにも大きな事故無くリプレイスを迎えることが出来たことから、新造船も同じ藤菱丸と名づけました。
下の写真は竣工直前に駿河湾で富士山をバックに撮影したものですが、この冬は太平洋側で極端に降水量が少ないせいか、富士山がほとんど冠雪していませんでした。
本船は原油を精製する過程で取り除く硫黄を輸送する船です。約130℃に熱せられ溶融状態の硫黄を積み込み、輸送中は本船内で加熱保温し、同程度の温度で揚げ地まで輸送します。
本船では荷役時の乗組員の労務軽減を通じさらなる安全荷役を実現するため、全タンクに液面計を設置し、バラスト水制御装置も導入致しました。
また、主機は当社船で初の二段過給式中速4サイクルエンジンを搭載しました。
大口径プロペラとの組み合わせによって省エネルギー化を実現し、環境負荷の低減を図りました。
全長 | 69.92メートル |
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総トン数 | 998GT |
載貨重量トン | 1,667DWT |
タンク容積 | 837.76㎥ |